231 計算だけできてもどうにもならん
計算が得意なことは、とても良いことです。
でも、計算だけしかできないとしたら、
大問題です。
1リットルのオレンジジュースを、
4人で分けると一人分はどれだけになる?
とか
歩く速度はだいたい時速4キロメートル。
では、成増駅からだいたい1キロある公園まで、
時間はどのくらいかかるでしょう?
なんて、聞いてみると、
固まってしまう。
わり算とか、分数の計算ができないから、
答えられないのならば、
それほど、面倒な話ではありません。
段階を戻して、順番に勉強させていけばいいだけ。
今、中学生だろうと、小学校の算数に戻して、
そこから順番に理解しながら進めていきます。
話がややこしいのは、計算はパパっとできる。
多少難しい計算も、かなりの速さでできる。
でも、文章題になると止まってしまう。
なんていう生徒さん。
最近、よくお目にかかります。
「勉強の技術」で言われている
3つの勉強の壁の一つに、
「実物が手元にない」があります。
算数や数学の勉強では、
数に対応する「実物」
という発想すらないまま、
ひたすら計算練習するなんてことがよくありがちです。
難しい計算がすごい早さでできる。
でも、数が、何かの量を表していることを
知らなかったとしたら、
その計算力は生きていく上で
いったい何の役に立つのでしょうか?