146 なに言ってんだこいつ? 2 手抜き女の誤解
知人の女性が、仕事で不満があるようで、
話を聞いていました。
報告用の書類、手抜きしたら、
上司にそれじゃだめだと怒られた。
そんなのいいじゃないの。
という愚痴というか、
自分勝手な主張に聞こえる言葉。
それで給料もらってんのに、
手をぬいちゃダメだろ!
なにを考えてるんだ!
と自分も怒りそうになる前に、
ちょっとこらえて聞いてみました。
そんなのいいじゃないのって、なにがいいわけ?
毎日、お客さんごとにそれぞれ報告書を
書かなくてはいけなくて、
書く項目がいくつもあるんだけど、
毎回同じことを書かなくちゃいけないところが
いくつもあるの。
で、いちいち書くのは面倒だし、
それは必要ないと思ったから、
省略して書いたの。
ここの会社は、不必要なことが多いのよ。
まあ、彼女の仕事について、
詳しくは知らないのですが、
言っていることは、わかります。
で、状況がわかったわたしは彼女に
「手抜き」という単語を辞書で調べさせました。
手抜き:作業で、当然しなければならない手順のいくつかを省くこと。
調べて「手抜き」の定義を理解して
彼女は、自分がしたことが、
実は「手抜き」ではなかったことに気づきました。
さらに関係のない私に文句を言うんじゃなくて、
上司に報告書の不必要な部分をなくすように、
提案すればいいんだわ!
と気づいたのでした。
彼女は「手抜き」という誤解語を、
正しく理解しました。
その結果、文句を言うのではなく、
上司に改善策を提案するという
生産的な行動が生まれたのでした。
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