087 見たほうがはやい


  理解度をチェックするために、
  ひとりずつ生徒を呼んで、わたしの机の前に座らせます。

  で、聞きます。

    
    「ボールベアリング」の定義は何ですか?
 

    それは、機械の回転部に使われる部品です。

  
    そうだね。その通り。
    でもどんなものだかわかる?
 


  ある教材の中に、「ボールベアリング」いう単語がでてきます。

  メカ好きの私としては、なじみのある単語です。
  でも多くのかたにとっては、
  そこではじめて聞く単語だったりします。


  みなさん、辞書で調べます。


  そこまではいいんです。

  
  でも、機械の曲がる部分の事だと思っていたり、
  いろいろ想像をふくらませていたりします。
  

  で、さらにつっこんで聞いてみると、
  それが実際になんなのかよくわかっていなかったり、 
  ちがうもののことを
  「ボールベアリング」      
  だと思っていたりすることがよくあります。


  そこで、わたしは、立ち上がり、 
  座っていたイスをひっくり返します。

  
  イスの足に車輪がついています。


  車輪自体と、車輪の支え自体が回転します。

  車輪の部分を見せます。

  回転する車輪の支えの隙間から、
  たくさんの金属の球が見えます。


  こんなの →  ボールベアリング


  で、回転させてやると、その金属球が動き、
  そのおかげで、スムーズにくるくる回る様子が見てわかります。



    ああ、これなんですね!



  ごちゃごちゃ考えるより、見たほうがはやいです。



  これは当たり前のことなんですが、
  やっていない方が多い気がしています。    

  
  実物を見る。


  これは3つの勉強の障害のうちのひとつ。
  「質量が欠けていること」
  を解消する手段です。

 
  「学び方がわかる本」 
  「基礎からわかる勉強の技術」

  に詳細があります。





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