072 誤解語によって何がおこるか?




    では、なおしてよろしいですか?


  ん?!なおす?

  なにをなおすんだ ? ? ? ?



  最近、携帯電話を新しくしました。

  ショップのお姉さんが、
  もと使っていた携帯電話の電話帳データを、
  新しい携帯電話に移し替えてくれました。

  で、一通り説明が終わり、最後に、こう言われました。



お姉さん:では、なおしてよろしいですか?


  
たくちん:なにをなおすんですか?



  数秒間の沈黙。  



お姉さん:あーああああーすみませんー。
     しまうですよねー。

     わたし3ヶ月前に、宮崎から東京にでてきたんです。
     なおす、は九州ではしまうの意味なんですよ。
     このまえ、このシャーペンなおしてください。
     って言ったら、シャーペン分解し始めて、

     えええええええなんで???????

     もう一回、「このシャーペン、筆箱になおして」

     って言ったんですけど、
     え?っていう顔されちゃったんです。
 
     東京に出てきて、ショック受けてるんです。

     しまうですよね。

     これしまってよろしいですか?



たくちん:お願いします。なおしてください。
    

  

  お姉さんの言う「なおす」が
  「物を所定の位置に戻す。」という意味で使われている
  ことをわたしは知りませんでした。

  それで、わたしは混乱しました。

  「シャーペンなおして」と言われた方も、
  きっと混乱したのでしょう。
    
  宮崎からでてきたお姉さんは、
  東京では「なおす」は
  「壊れてしまったなにかを正常な状態にする。」
  という意味で使われていることを知りませんでした。

  そのため、意図した考えが相手に伝わらず、
  言っていることが理解されず、
  シャーペンを分解するなんてことが起こりました。

  これは単に、「なおす」という単語の意味が
  お互いで違っていただけです。 
   
  この原因を見つけることができなかったら、

    おまえの言ってることは理解できない。

  と、人間関係にも影響がおきてしまうことがあります。


    標準語での会話や、何かを読んでいるときも、
  なにかの単語の意味を誤解していることがあります。

  そうすると、話の内容、文章の内容が理解できなくなります。



  誤解語には気をつけなくてはいけません。 
 
  

  
    
  誤解語には10種類あります。
  それについては「学び方がわかる本」34ページから

  誤解語によって起こる現象については、
  「学び方がわかる本」 48ページから
  「基礎から分かる勉強の技術」83 ページから

  くわしく説明があります。    







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